👣尊いのは足の裏である👣

中学3年生くらいの宗教の時間だったと思います。

その日の教材は坂村真民さんの詩でした。

授業始めに先生から配られたわら半紙には坂村真民さんの詩が15篇ほど、印刷されていました。

まず、その詩を黙読することを指示され、宗教の時間なんか休み時間と思っている私達は、テキトーに読み流して、後は自分たちの話題で盛り上がっていました。

一通り、読み終える時間が過ぎ、先生が何人かを指名して、どの詩が好きか?どうしてそう感じたのか?を聞いてゆきました。

その日、運悪く私も指名され、もちろん何か答えなければならなくて、先ほどザっと読んで、何となく心に残っていた詩の題名を答えました。それが「尊いのは足の裏である」だったのでした。

その詩が最も心に残ったと答えたのは、初めての生徒だったこともあってか、先生は「そうですか!僕も一番この詩が好きなんですよ。どうしてこの詩が心に残りましたか?」と、とても嬉しそうに尋ねてくれました。「ちょっと地味な詩だよな〜、自信ないな〜」と思いながら答えた私は、先生も好きだと言ってくれたことで何となく嬉しく、少し誇らしい気持ちになったことを覚えています。

でも先生の「どうして?」という問いに、私には答えることができませんでした。どうして心に残ったのか?その言葉に共感を覚えたのか?わからないのです。。。「なんとなく。。。」それしか言えなかったことが残念でした。。。

でも今思い返すと、その「なんとなく」惹かれたその思いは、後々まで私の中から消えることなく常に私の生き方に影響を与え続けてきた様に感じるのです。

それは、社会の中で脚光を浴びることなく、顧みられることなく、蔑まれさえする仕事を担う人こそが、社会の土台であり、最も尊敬すべき人なのだ、、、という思いと言い換えてもいいかもしれません。。。

そして、その後も私は常に自分もそうありたいと願い(実際はともかくwww)また、そのような人格を持つ人に魅力を感じ続けてきました。