黒田ジャーナルを通して出逢った方々

黒田ジャーナルへの出入りは、黒田さんや大谷さん、若手記者からの学びだけでなく、私にとってその後の人生に大きな影響を与える方々、本との出会いを与えてくれました。

本田靖春さんや筑紫哲也さんという20世紀を代表する偉大なジャーナリスト達も、大阪に来るたびに黒田さんとの交流がありました。本田靖春さんは言うまでもなく多くの本をお書きになり独自の視点から「昭和」という時代の鋭い検証を続けておいででしたし、当時の筑紫哲也さんは、雑誌「朝日ジャーナル」の編集長として、ジャーナリストを志す若者の憧れの人でした。そんな方々の交流(ただの飲み会www)を一大学生の分際で目の当たりに出来たことは、今思い返しても本当に貴重で贅沢な時間だったと感じています。

他にも黒田ジャーナルを通して、一水会の鈴木邦男さんとも親しくお話させていただく機会を得ました。当然のことながら「左寄り」だった当時の私は、はじめ「新右翼」と呼ばれる鈴木さんのことを「怖い」とか「理解不能」としか思えませんでした。でも話してみると、鈴木さんは物腰柔らかく考え方も柔軟で、天皇制に対する考え方もしっかりとしたご自身の哲学、人間観に基づくものであり、納得はできないものの理解できるものでした。その様な考え方や立ち位置の違う方からのお話は本当に勉強になり、その後も鈴木さんの発行する「レコンキスタ」という会報を毎月、送ってもらって読ませてもらう様になりました。

大学を卒業して日本を離れたこともあり、その後、鈴木さんとの交流は途絶えていますが、最近、原発事故等に関して、多くの発言をなさっている鈴木さんにメディアを通して再会し、やはり鈴木さんは「本物」だったと、密かに嬉しく感じています。

最後に大谷さんを通して出会った本で、今も私の人生を大きく変えることになった本をについて書いて、黒田ジャーナルの章を終えたいと思います。

広瀬隆さんの「危険な話」です。